2011年02月09日

牽引注意

患者さんが、奥歯の詰め物が取れたと言って、当院へ来ました。
よくあることです。レントゲンを撮って確認してみると、歯も無事だったので、そのまま付け直しました。

ところが、次の週、また詰め物が外れたと駆け込んで来ました。
今後は、前回とは反対側の歯です。今度は歯が欠けていたので、一から作り直しになりました。

蛍光灯が1本切れると、順番に他の蛍光灯が切れてくるということは、よくあります。
大概は、1度に蛍光灯を替えるので、同じような時期に寿命が来ると言うわけです。
今回もそのケースだと思いました。

新しい詰め物を作って、装着しました。
ところがです。次の週には、また別の所が外れたと行ってきました。

偶然は、2度は続いても、3度は続きません。

患者さんに色々と事情を聞いてみると、意外な答が返ってきました。

『頸を傷めて、週に1度、外科で牽引をしているんです』

牽引処置というのは、顎のところにフックをかけて、頭全体を引っ張り、歪んだ背骨を正常に戻すと言う処置です。整形外科では結構ポピュラーな処置です。見たこともある方も多いと思います。

問題は、顎に力を掛ける点です。当然の事ながら口を閉じます。
つまり、歯を喰いしばる状態になるわけです。

実は歯と歯は、あまり接しません。基本的にご飯を食べるときに、噛むと接するだけです。
大体、1日10分から15分ぐらいしか、歯と歯は接しません。それどころか、1日17分以上喰いしばっていると、虫歯や歯周病の進行が早くなるという説もあります。

仮に牽引を30分していたとすると、単純計算で通常の3〜4倍の時間、喰いしばっていた事になります。

通常の3倍も働いたら、身体を壊します。歯だって一緒です。
歯に詰めてある金属や接着剤だって同じです。

つまり、牽引処置を受けたため、歯に無理な力がかかりすぎて、限界を超えたところが壊れてきたというわけです。

そうとわかれば、対策はあります。
とった対策は、次のとおりです。

@整形外科の先生に、この問題を話すこと。
A牽引の時間をなるべく短くすること。
B牽引をするときには、マウスピースを使うこと。

本当は整形外科の先生に私が手紙を書くべきなのですが、患者さんに『そこまでしなくていいです』と断られました(^^;。

マウスピースは市販のものでもいいですが、歯医者で歯軋り用のマウスピースを作ってもらうと、モアベターです。歯軋り用のマウスピースは、健康保険適用で、6千円ぐらいから作れます。

もし、牽引処置を受けている方、あるいはこれから受ける方は、このあたりのことが頭の隅に置いてもらえると嬉しく思います。


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posted by Jinguzi at 19:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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