2011年04月27日

言っていることは、正しいのだが


福島原発についての民主党の川内博史衆議院議員のツイッターが、ネットで話題になっています。

以下に内容を引用します。

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現時点において、東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の総量は、大気中に放出された量が、広島型原爆が撒き散らした放射性物質の量の、少なく見積もっても30倍。水に溶かした量は60倍。恐ろしい量。ベクレルとか、国民に分からない単位ではなく、分かりやすく説明すべき。
4月25日 Keitai Webから

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リンクは、こちらです。

また、川内博史衆議院議員のHPはこちらです。


主張している内容は、間違いではありません。
でも、原子力の専門家や政府は、何ゆえそのような説明をしていなかったのでせう?

理由は幾つかありますが、実はこの内容だと漏れた放射性物質の危険を煽るだけだからです。

原子爆弾は、放射性物質を撒き散らす事が目的ではありません。
質量をエネルギーに変換することで、その熱量をもって目標を破壊することです。
放射性物質をばら蒔くのは、その副産物に過ぎません。

兵器としてみた場合、放射性物質がばら蒔かれることは、メリットよりデメリットが多いです。核兵器を用いるのは、敵を打倒するための手段です。本来は、敵軍に落とすのが目的です。都市部に落とすのは、軍人からみても外道な手段です。

原爆を用いて、敵軍を撃破できても、その後を占領できなければ、意味がありません。
だから、原爆を落とした後に放射性物質が残っていない方が、色々と都合がいいのです。

広島や長崎に落とされた原爆は、放射性物質は殆ど燃え尽きてしまい、残量は少なかったのです。このため、広島や長崎でも爆心地は隔離されていないのです。

核兵器の使用を考えると、爆発後、放射性物質が残らない方が都合がいいわけです。
実際、放射性物質が殆ど残らない中性子爆弾が開発されています。

こういう放射性物質が残らない核兵器のことを、きれいな核兵器と呼ばれます。
逆に、放射性物質が残る核兵器は、汚い核兵器と呼ばれております。

きれい、汚いは、放射性物質の残量を比較しての話です。
核兵器をきれいなどという気は微塵もありませんから、ご了承ください。

広島に落とされたリトルボーイは、きれいな核兵器扱いです。


……色々と気分の悪くなる話ですが。


この点から考えると、リトルボーイが広島に残した放射性物質の量と、今回の福島の原発事故によって放出された放射性物質の量を比較しても、あまり意味がありません。
原爆と原発は、同じ核分裂を使っていますが、両者の性質は全く違うのですから。

人類史上最悪の大量虐殺である広島の原爆と放射性物質の量を比べるのは、分かりやすいです。しかし、放射性物質の被害を伝える手法としては、問題が多いのです。いたずらに恐怖を煽り、正確な知識を知る妨げになります。

以前も触れましたが、正確な知識の普及こそが、偏見をなくす最良の手段です。
だから、政府も関係者も、この方法で説明をしなかったのです。

川内博史衆議院議員のつぶやきは、デマとはいいませんが、あまり褒められた説明ではないと思います。分かりやすいため、逆に恐怖心を煽るので、デメリットの方が多いと思います。


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posted by Jinguzi at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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