2011年11月12日

TPPの良かった探し


昨夜、野田首相がTPPの参加を表明しました。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * *

首相、TPP交渉参加を表明 農業「断固守り抜く」

 野田首相は11日夜の「包括的経済連携に関する閣僚委員会」で、環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加方針を表明した。この後会見し、交渉参加に向け米国などTPP関係国と協議に入る考えを明らかにした。「貿易立国として活力ある社会を発展させるには、アジア太平洋地域の成長力を取り入れる必要がある」とTPPの意義を強調。交渉参加に当たっては「国益のため全力を尽くす」とし、影響が懸念される農業についても「断固守り抜く」と明言した。

 農業への打撃や政府側の説明不足を理由に早期の交渉参加表明に対する慎重論を首相が押し切った格好だが、反対・慎重派の説得は困難を極めそうだ。

2011/11/11 21:04 【共同通信】

 * * * * * * * * * * * * * * * * * *

先に表明しておきますと、私はTPPは参加反対派です。
少なくとも現時点の報道を見る限り、参加するメリットよりデメリットの方が大きそうです。

それでもあえて今回の野田首相のTPP参加表明を評価するのなら、あえて良かった探しをするのなら、一つだけ良かったことがあります。

『これで亜米利加と戦争する可能性が減ったね』と、いうことです。

戦前の日本が、如何にして太平洋戦争へ突き進んだかについては、色々と意見が分かれると思います。私はその発端が、1920年代の幣原外交だと思います。

第一次世界大戦後の平和な時代に、中国と英米を天秤に掛けてどっちつかずのいい加減な外交をやった挙句、英米に愛想をつかされました。その後に起こった世界恐慌で、ブロック経済から締め出され、経済が逼迫した挙句、対中戦争にのめり込み、太平洋戦争に突き進むことになります。

今回の野田首相の決定は、ブロック経済から締め出される可能性が減ったということになります。日本は中国と亜米利加のどっちにつくかというと、亜米利加につくと宣言したことになります。

ギリシャの経済危機を始まっている世界恐慌の可能性の中で、日本の生存性を高める選択をしたと思います。少なくとも、中共につくよりはましな選択だと思います。

では、この決定を評価するかというと、最悪の選択を避けたという以上の評価をするつもりはありません。

そもそもこういう酷い選択をせざる得なかったのは、民主党政権の外交政策にあります。
特に、鳩山元首相の無責任な行動のつけが大きいです。普天間でちゃぶ台返しをするは、インド洋から海上自衛隊を引き上げるは、やりたい放題です。その上、東アジア共同体構想を立ち上げ、亜米利加と中国を両天秤にかけました。

正に1920年代の幣原外交の再現です。

特に普天間のちゃぶ台返しは、オバマ政権に相当ダメージを与えたようです。

ここ半世紀以上に渡って、日米関係は良好です。
亜米利加にとって最も友好的な同盟国といっていいでしょう。
特に小泉政権は、イラク戦争に英吉利に次いで亜米利加側につき、後方地帯とはいえイラクへ派兵までしています。

そんな仲がいい日本が、九分九厘きまっていた普天間で、ちゃぶ台返しをしたのです。
『あんな安パイ怒らすなんて、オバマは何をしているんだ?』という声が、亜米利加では随分囁かれたそうです。

仄聞した話では先の政権交代は、あんまりにも隙が無い自民党政権に困った亜米利加側が、楽な交渉相手を望んだという側面があったそうです。少なくとも民主党のシンクタンクは、自民党政権より民主党の方が組しやすいから、日本の政権交代を歓迎すべきであるという趣旨の主張をしていたそうです。


……そう主張したスタッフは、後に閑職に飛ばされたらしいですが。


民主党があそこまで能天気だとは、思わなかったんでしょうねぇ(^^;。

この件以外でも、オバマ政権は失点続きです。
先日も、発足したばかりの健康保険制度があっさり破綻しました。
その理由がすごいです。『健康な人が参加しなかったので、予算が尽きた』からです。


……日米共に、民主党政権は金勘定が苦手なようです(^^;。


TPPは失点続きのオバマ政権の得点稼ぎという側面が強いです。
オバマ政権はTPPを強行することで、亜米利加国内の雇用を増やそうしているのです。
その成否については、亜米利加国内でも疑問の声が上がっていますが、オバマ政権はそう主張しています。

今回の野田首相のTPP参加の決断の背景には、こういう事情から亜米利加側からのプッシュが相当あったのでしょう。例えば11日にキッシンジャーが野田首相を表敬訪問しています。あんな過去の人を引っ張り出すくらい、オバマ政権は追い詰められているのでしょう。

野田首相は、リーダーシップを発揮するというより、周囲の意見を聞き調整して行くタイプの政治家です。内閣の顔ぶれが、派閥に配慮した布陣になっているのが、その証拠です。

そういうリーダーは、大概決断を先送りします。現に補正予算もズルズルと審議が遅れています。東北の方々は歯噛みしていることでしょう。他にも調整が困難な国内問題は、先送りばかりです。

そういう状況で、TPP参加をとっとと決めてしまっています。
そうせざる得ない状況に追い込まれていると考える方が、筋が通っています。

逆を言えば、先の政権交代が起こらず、麻生内閣ないし自民党政権が続いていれば、日本はTPP参加に追い込まれなかった可能性が高いと思います。

自民党政権には、普天間でちゃぶ台返しや、インド洋から海上自衛隊を引き上げる理由がありません。軍事面という荒事で、亜米利加に協力していたのです。日米の間に仲たがいが生じる理由がありません。

また、麻生首相と中川財務相のコンビは、先のリーマンショックの際、世界経済を破滅の淵から救いました。麻生政権が続いていれば、今回の危機も今よりも世界経済は、ましになっていた公算は強いです。オバマ政権の失点も減るわけです。

よって、日本がTPPに参加にする理由がなくなります。仮に参加するとしても、現状よりも優位なポジションで参加できたと思います。

そういう意味では、今回のTPP参加表明は、我々の一票の結果として受け入れざる得ないのでしょう。


……個人的には、納得がいきませんが。


野田内閣は、重大な結論を下したのです。
一日も早く解散総選挙を行い、国民の信を問うべきだと思います。


こばやし歯科医院バナー



posted by Jinguzi at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

こばやし歯科医院バナー

人気ブログランキングバナー04

ご協力お願いしますm(_ _)m。