2012年05月08日

バスは途中下車しても、いいんじゃないか

『ドイツは原発を止めた!日本もそれに続け!』という意見をよく見かけます。

正直申しまして、そういう主張には、首を傾げます。

何故かと言うと、我が国は1930年代に『バスに乗り遅れるな!』とドイツに続いた結果、戦争でボロ負けしているからです。
ドイツ人やドイツの製品は信用できますが、国家としてのドイツの選択は、首を傾げたくなることが多いです。何より、ドイツはアドルフ・ヒットラー総統を生んだ国であり、ヨゼーフ・ゲッペルズ宣伝相を生んだ国です。

少なくとも国家レベルでの彼らの主張を、そのまま信じるのは危険だと思います。


……誰の主張でも、まず疑問を持ち、裏を取るべきですが(^^;。


少し調べてみると、ドイツの隣国のフランスは、ドイツの国境線近くに原子力発電所を作って、ドイツに電気を売っていたりします。

西ヨーロッパ全体に巨大な送電網を持っていて、国境をまたいで電力を融通し合っているのです。その中で、フランスは原発で安価な電力を作り、各国に輸出しているというわけです。当然ドイツだけでなく、ベルギーやイタリア国境近くにも原発を作っています。

まぁ、国境近くに原発を作っておくと、もし戦争になった場合、抑止力にも使えそうですが。その場合、国土を焦土に化しての作戦になるので、勝者がいなくなりそうですが。言うならば、戦争相手を巻き込んでの自爆装置です。

ともあれ、ドイツは去年、原発を止めたのはいいのですが、去年の寒波で電力が足りなくなり、フランスだけでなく、東欧からも電力を買っていたりします。

逆を言えば、ドイツは足りない電力を他所から買える状態にあるので、ホイホイ原発も止められるのです。

この他にもドイツは、天然ガスをパイプラインを通じて、ロシアから買っています。

生命線といっていいエネルギーを隣国に依存するドイツのやり方は、色々と疑問を感じます。ちなみに、ロシアからの天然ガス導入を決めた政治家が、ロシアの天然ガス会社に転職して、非難を浴びています。


……ドイツは真面目過ぎて、一廻りした馬鹿だと思うのは、私だけでせうか(^^;。


ともあれ、現在のドイツは露仏両国と友好関係にあるので、さして問題となっていません。
その意味では、ドイツはドイツなりのやり方で安全策をとった上で、原発を停止したと言えます。

これに対して、我が国はどうでしょうか。
我が国が原発をいっぱい作った最大の理由は、エネルギー自給率が低いからです。

我が国は、化石燃料の大半を輸入に頼っています。この状況は我が国が近代化して以来の宿痾と言っていいでしょう。現に我が国が太平洋戦争に踏み切った原因の一つは、アメリカからの原油輸入禁止が挙げられます。そして、太平洋戦争中、我が国はアメリカが行った海上封鎖によって餓死寸前に陥りました。

戦後の我が国の政策は、この悪夢を再現しないことに全力を注いでいました。
海上交通路を守るアメリカと同盟を組み、化石燃料の輸入元である中東諸国との友好関係維持に尽力しています。実際、イランなどアメリカは大嫌いだけど日本は大好きで、両国の関係悪化を日本が取り持っていたりします。


……民主党政権になって、ヤバイらしいですけど(^^;。


化石燃料の輸入が途絶える事態を想定していたので、我が国は原発を一杯作ったわけです。
原発が動いていれば、その分の化石燃料を他の分野に廻すことができます。原発で最低限のライフラインを維持できれば、取れる手が増えるのです。原発が動いていれば、避けられる惨事もあるというわけです。

言うならば、原発はリスクを分散させるための安全策だったわけです。
だから、地震の対策も可能な限り取られておりました。東日本大震災以前は、有効に作用していました。マグニチュード9の地震と15m超の津波は、対策を吹き飛ばすほど巨大だったわけです。


……福島第一原発は色々と問題を抱えていましたし(^^;。


実際、福島第一原発よりも震源地に近い女川原発は、この地震でも無事でした。
それどころか施設に避難民を収容したりしています。

その意味で、全ての原発の安全性を確認するのは意味があると思います。
しかし、安全性が不安だからといって全原発を停止するのは、エネルギーの安定供給という観点からは、危険だと思います。

そして、現在、中東は色々とヤバイ状況です。イランがアメリカと喧嘩しそうになったり、サウジアラビアで革命が跳び火しそうになっていたり、イスラエルが洒落にならない状況になったり、リビアやエジプトは革命の泥沼に嵌っていて、中東の明日が分からない状況です。その結果、原油価格は急上昇しています。こういう状況なのに、日本政府はインド洋の注油支援を打ち切って、関係国の怒りを買っています。

そして、我が国は島国です。海を跨いでの送電網もガスのパイプラインも存在しません。
端的に言うと、日本はドイツよりも電力供給が不安な状況なのに、原発を止めてしまったわけです。


……とっても危険ですねぇ(^^;。


日本は、バスに乗ってしまったわけです。
1930年代に慌てて乗って、酷い目にあったことを忘れて。


……乗り遅れた方が、よかったんですけどねぇ。


ですが、以前と違うことは、我が国はまだ他国と戦争していません。
乗ったバスから途中下車をすることは、難しくありません。

バスの乗客の1人としては、一刻も早く途中下車してくれることを祈ります。



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posted by Jinguzi at 10:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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